分離・精製プロセスにおいて、吸着技術は蒸留や吸収と比較して省エネルギーかつ高純度な分離を実現できる手法として注目されています。吸着プロセスは、吸着剤への物質移動や多成分競争吸着、圧力・温度スイングに伴う動的な破過挙動など複雑な現象が絡み合うため、実験のみで最適な吸着剤選定やプロセス設計を行うことは容易ではありません。
シムアーツでは、AspenTechの動的吸着シミュレーター「Aspen Adsorption®」を活用し、吸着等温線・速度論パラメータの推定から、PSA/TSA/VSAサイクルの動的シミュレーション、スケールアップ検討、経済性評価(TEA)までを一貫してサポートします。
Aspen Adsorption – PSAプロセスモデル
吸着プロセスの設計における課題
・吸着平衡・速度論(多成分競争吸着、拡散抵抗、非線形等温線)が複雑で、単純な収支計算では挙動を予測しづらい。
・PSA/TSAサイクルは吸着・脱着・均圧化・パージなど複数ステップから構成され、動的な濃度・圧力・温度プロファイルの把握が不可欠。
・吸着塔単体ではなく、前処理・圧縮・後段精製までを含めた全体最適化とコスト評価が必要。
Aspen Adsorption®でできること
Aspen Adsorption®は、吸着塔内の動的挙動を厳密に解く専用シミュレーターであり、PSA/TSA/VSAサイクルの設計・最適化を支援する強力なツールです。
・動的プロファイルの予測:吸着塔内の濃度・温度・圧力分布を、物質・エネルギー収支式と吸着速度論式に基づき時系列で予測します。
・柔軟なサイクル構成の定義:吸着・脱着・均圧化・パージなど複数ステップからなる運転サイクルをGUI上で自由に構築できます。
・プロセス全体の評価:前段(前処理・圧縮)から後段(精製・圧縮)までを連結し、システム全体の性能を評価します。
・最適運転条件の探索:感度解析により、回収率・純度・生産性を最大化する運転条件を導き出します。
充実した物性データベース
Aspen Adsorption®はAspen Plus®の物性システムと連携することができます。
組み込みの吸着モデル
吸着剤の吸着等温データに対し、吸着等温線モデル(Langmuir、Freundlich、Extended Langmuir等)のパラメータフィッティングを行い、実装可能です。
Aspen Adsorption組み込みIsotherm関数の例
適用分野の例
①水素精製:改質オフガス等からのPSAによる高純度水素回収
②CO2回収:排ガス・バイオガスからのCO2分離(PSA/VSA、TSA)
③空気分離・乾燥:酸素・窒素濃縮、圧縮空気・天然ガスの脱水
④VOC・溶剤回収:排ガス中の揮発性有機化合物の回収・除去
⑤水処理:活性炭による有機物・重金属等の除去
Aspen Adsorption紹介動画
高度なモデリング対応
・複雑な吸着平衡(多成分競争吸着、非線形等温線)や非等温効果を含む系
・パラメータ推定機能による吸着等温線・速度論パラメータのチューニング
・同一フローシート上での、異なる吸着剤・サイクル構成の効率的な比較検証
プロセス全体の評価
Aspen Adsorption®で構築した吸着塔モデルから得られるデータを基に、Aspen Plus®のフローシートを構築することで、前処理(圧縮・冷却・除湿等)から後段精製までを含めたプラント全体の物質・熱収支を一貫して評価します。
シミュレーションで得られた性能データをもとに、設備費(CAPEX)、吸着剤・用役コスト、製品製造原価を算出します。技術経済性評価(TEA)と組み合わせることで、事業実装の可能性やROI(投資利益率)を迅速に比較・検討できます。
Aspen Adsorption®を用いた弊社の技術開発支援実績(抜粋)
・CO2分離PSAモデルの構築、吸着パラメータの推算、およびプロセス条件の最適化
・CO2分離PSAモデルの構築およびコスト積算(TEA)
・3塔式CO2分離TSA/VSAモデルの構築およびプロセス条件の最適化
吸着プロセス検討のご相談
吸着剤の吸着パラメータ推定からプロセスシミュレーション、最適化、経済性評価(TEA)まで、シムアーツがワンストップでサポートします。モデル開発やスケールアップ、コスト評価でお悩みの方は、ぜひ当社にご相談ください。AspenTech社の正規パートナーとして、経験豊富なエンジニアがお客様の課題に合わせた最適なソリューションをご提案いたします。
①お問い合わせ・概要ヒアリング(無料・オンライン可)
②課題整理・進め方のご提案
③秘密保持契約(NDA)締結、お見積り
④モデル構築・シミュレーション開始

